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秋田林業女性研究会レポートVol.6 〜スキルアップ研修〜

 8月17日、18日に行われたスキルアップ研修について、研究会メンバーの小野と田中がレポートします。
 1日目は、林業研究研修センター 石田所長と小山副主幹のお二人による講義がありました。まずは、秋田県の過去〜現在の様々な林業統計から、林業の移り変わりや経済、天候等の影響を受けている様子がみてとれました。また、これからの林業の課題も見えてきました。伐採期を迎えたスギを伐っていくばかりだと数十年後には杉の蓄積量が減少するため、適度に植林する必要があります。伐採作業に加え、植林作業も行うには林業就業者の確保・人材育成が不可欠です。
 当社では、4年前に森林事業部を創設し、昨年からは秋田林業大学校のインターンシップの研修先の一つとして研修生の受け入れを行っております。これからも若い世代を含めた林業就業者の確保と人材育成に協力していきたいと思います。


秋田林業女性研究会 会員の皆さん


林業研究研修センター 石田所長

 

 次に、高性能林業機械について学びました。複数の機能を併せ持った林業機械は種類やメーカーが多く、中には林業従事者でも目にすることが少ない機械もあり、取り扱いが難しそうな印象がありました。しかし、写真や映像を通して、それぞれの機械の違いなどを分かりやすく丁寧に教えていただき、理解を深める事が出来ました。そして、一つの現場を効率よく作業する為には、オペレーターが機械の性能を良く知り、現場に合った作業システムを構築することが重要であるとのことでした。これは実際に、当社の森林事業部においても意識していることです。様々な講習を受け、現場での実践を積み重ねていく事で、日々成長していきたいと思います。


林業研究研修センター 小山副主幹


高性能林業機械についての講習

 

 2日目は、㈲秋田グリーンサービス 佐藤専務の案内のもと、実際に現場で活躍している高性能林業機械を見学しました。目の前で大きなグラップルが動き、道なきところへ山を削って作業道を作設する様は、非常に迫力があり圧倒されました。佐藤専務は「作業道の作設が一番面白く、地形・地質を見極めながら作業することは難しいが、やりがいがあります」と話してくださいました。

 現在、森林事業部でも高性能林業機械を使用しています。今回見学させていただいた高性能林業機械と同様の機械も所有していますので、より一層、生産現場への知識が深まりました。それと同時に、現場作業員が操縦している機械は、大きいにも関わらず繊細で細かい作業も多いのだと気づかされました。また、丸太を生産して終わりではなく、品質のよい丸太を生産するため、熟練の技と経験が必要と知り、技術を磨いていく大切さを学びました。


作業道を作設する様子


ハーベスタによる玉切・集材作業

 

 男性が主体であった林業にも少しずつ女性が進出し、県内のある企業では女性のみで構成された作業班が存在します。「きつい、きたない、給料が安い」というイメージを持たれていた林業が、高性能林業機械の普及、女性の就業により、大きく変化していることを身近に感じるようになりました。女性目線で課題を見つけ、解決の過程を考察し、実際に行動を起こす等、林業女性研究会の一会員として秋田の林業をより良くするための情報を発信できるよう努めて参ります。

 

■関連リンク
 ・秋田林業女性研究会レポートvol.5
 ・秋田林業女性研究会レポートvol.4
 ・毎日新聞社の取材を受けました!
 ・秋田の女性が林業を元気に!〜第2回、第3回スキルアップ研修会の開催〜
 ・秋田の女性が林業を元気に!

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