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2017年の木材自給率が公表されました。

 我が国は国土の3分の2を森林が占め、先進国の中でも有数の森林大国といわれています。中でも人工林の多くは戦後に先人たちの大規模な植林によって造成され、現在では木が大きく成長し、木材として利用可能な時期を迎えています。充分に育った木は伐採して利用し、また新たに植林をして育てていくことで未来につながる森林の持続的なサイクルが保たれますが、全国的に使われずにいる木が多いためサイクルが滞っているのが現状です。

森林のサイクル

 2018年9月28日(金)、林野庁から2017年の木材自給率が発表されました。2017年の木材自給率は36.1%で2016年に比べて1.3%の増加、さらに7年連続での上昇となります。木材自給率とは国内で利用される木材のうち国産材が占める割合のことで、日本の森林の再生や林業の発展を進める上で非常に重要な指標のひとつです。

木材自給率

 人の手で管理されず放置されて荒れた森林は木々が密集して下草が育たず、土壌が弱くなり土壌流出を起こすほか、保水力の低下による土砂災害など自然災害の危険性が高まります。このような災害を防ぐためにも計画的な森林管理が必要となり、適切に間伐や下刈り、育ちきった森林では皆伐も行い、また苗木を植栽することで日本の森林を再生させていくことが求められています。
 森林管理の中で収穫される間伐材は加工が難しいとされていますが、当社では間伐材も加工できるため、木を有効に活用しながら日本の森林再生に大きく貢献しております。当社の森林事業部では伐採技術に加え、高性能林業機械を駆使した効率的な森林管理を実現し、自社で育苗した苗木による植栽事業にも取り組むことで森林のプロフェッショナルとして計画的な森林経営を実践してまいります。





 

 当社は国産材を積極的に活用し、合板を中心としてフローリングや建材加工、木質リサイクル事業など木に関するあらゆる事業を展開しています。さらに、森林・林業再生プランで策定された目標「2025年までに日本の木材自給率50%以上」を達成すべく、あらゆるところに(A)国産材(K)合板(G)を活用する「AKG50作戦」を推進し、国産材合板の新たな可能性を追求しています。



AKG50作戦ステッカーで国産材利用の意識を向上

 また、合板業界に求められている年間600万m³の国産材利用を目標として当社では積極的に国産材の活用に取り組み、昨年度は向浜第一・第二工場(秋田県秋田市)と男鹿工場(秋田県男鹿市)で利用した原木のうち国産材の割合は約99%(2018年4月期)に達しました。日本最大の合板生産量を誇る当社は、合板業界の模範となるべく秋田県産材をはじめ国産材の活用を推進しています。



国産材合板を製造している秋田市の向浜工場

 林野庁では2005年から「木づかい運動」を展開し、国産材を広く利用していくため様々なイベントや普及活動を開催しています。さらに、毎年10月を「木づかい推進月間」としており、10月は全国各地で様々なイベントが集中的に開催されます。
 秋田市で開催されるイベントのひとつ「ウッドファーストあきた」は、秋田県産材を使った製品を生活に取り入れた木のある暮らしの魅力を多くの人に知ってもらうため、10月7日(日)秋田駅東西自由連絡通路 ぽぽろーどを会場に開催されます。当社は秋田県産杉を使用した合板(12mm)200枚を提供し、秋田公立美術大学による県産材を使った7mのロングベンチの制作をサポートしています。


秋田公立美術大学で制作中のベンチ


完成イメージ図

 


秋田県産杉間伐材を使用した合板
200枚を提供!


秋田公立美術大学での
ロングベンチ制作中の様子

 一時は2割を下回っていた木材自給率ですが、全国的に国産材の利用が広く推進されたことで36.1%まで上昇しました。木育活動や様々なイベントを通して多くの方から国産材に親しみを感じていただくことで、森林の循環を促し、森林環境を保護することにつながります。当社はこれからも国産材を主原料とする高品質な合板をお客様へ提供していくとともにAKG50作戦を推進し、国産材合板のさらなる活用を通して日本の森林再生と地域産業の発展に貢献してまいります。

■関連リンク
 ・AKG50作戦
 ・2018.8.11 「山の日」に感謝を込めて。当社は「山」とともに歩み続けます。
 ・2018.7.4 秋田県産杉合板が支える最先端デジタルアート展が開催!
 ・2018.4.17 未来の森林を守る!秋田林業大学校の研修生が向浜工場を見学!

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