ホーム>11月3日は「合板の日」。浅野吉次郎氏が日本で最初に合板を製造したとされる日です。

11月3日は「合板の日」。
浅野吉次郎氏が日本で最初に合板を製造したとされる日です。

 明治40年(1907年)11月3日は、浅野吉次郎氏が日本で最初に合板を製造したとされる日です。浅野氏が合板製造の要となるロータリーレースを独自に開発し合板を初めて製造したことで、日本の合板産業の幕開けとなりました。これを機に、それまで外国でしか製造されていなかった合板を国内で製造できるようになり、現在の日本における合板製造の礎を築いていきます。
 地球環境に優しく安全で良質な合板の良さを多くの方々に知ってもらい、さらなる需要の拡大を図るため、浅野氏の偉業にちなみ11月3日が「合板の日」と制定されて今年で6回目を迎えました。

浅野氏の発明によるロータリーレース1号機
(日本合板工業組合連合会発行「合板100年史」より)

 合板は、丸太を薄く切った単板を木目が直行するように重ね合わせ、接着剤で貼り合わせた板のことです。日本の合板産業の父といわれる浅野氏は、ロータリーレースの発明により単板を製造できるようになりましたが、単板を貼り合わせる接着剤には大変な苦労をされたようです。当時は米ノリやニカワなどの天然物質が接着剤として使用され、現在のように化学的な接着剤が使われるようになったのは1950年代以降のことでした。この接着剤の進歩によって合板の耐久性、耐水性が大幅に向上し、様々な用途で合板が使用されていきます。



完成した合板

 

 今年はロータリーレース誕生から111年目となり、長寿のお祝いで言うところの「皇寿」に当たります。浅野氏が大変な試行錯誤を重ねて作った合板は、111年の時を経て建築・土木・住宅全般の資材として広く認知され、私たちの生活を支える存在となりました。

 合板の用途が拡大した現在、住宅等の構造用に用いられる構造用合板、コンクリートの型枠に用いられるコンクリート型枠用合板、住宅等の床に用いられる複合フローリングの基材など、様々な場所に合板が使われています。当社ではさらなる合板の可能性を追求するとともに、国産材の利用を推進し、2025年までに日本の木材自給率50%以上を達成することを目指して、あらゆるところに(A)国産材(K)合板(G)を利用する「AKG50作戦」を展開しています。



AKG50作戦を周知するシールを製作!

 

 国産材を「使う」→「植える」→「育てる」→「収穫する」を繰り返す木材資源の循環は、森林を明るく豊かにするだけでなく、森林が国土の7割を占める日本で多くの雇用を創出し、地域振興の一翼を担います。また、石油などの限りがある「化石燃料」とは異なり、木材は森林を循環させることで持続的に得られるエネルギー源として注目されています。当社では工場内に設けた発電所で木質バイオマス発電を行い、地球上の二酸化炭素を増やすことなくカーボン・ニュートラルな合板生産を実現しています。

カーボン・ニュートラルのイメージ
木が炭素を固定化するため、地球上の二酸化炭素は一定に保たれます。

 

 当社は木材資源を利用するだけでなく、森林を適切に管理する森林環境事業にも積極的に取り組んでおります。現在、秋田県内に「アキプラの森 鳥海」「アキプラの森 小町」「アキプラの森 横手」の3つの社有林を保有し、地球温暖化防止や生態系の保全、森林の持つ水土保全等の役割を維持するため、皆伐・間伐をはじめ、育苗や植林まで、一貫した森林管理を実現しています。


アキプラの森 鳥海


アキプラの森 小町

 


アキプラの森 横手

 浅野氏が発明したロータリーレースは時代とともに改良され、現在でも合板製造の最も重要な行程を担い、全国の合板工場を支えています。当社は浅野氏の功績を讃えるとともに、合板産業の発展に尽力された方々への感謝の想いを新たに、さらなる国産材合板の活用を推進し、日本の森林の再生、地域の活性化に貢献してまいります。

■関連リンク
 ・森林環境事業
 ・AKG50作戦
 ・2018.10.5 2017年の木材自給率が公表されました。
 ・2018.8.10 「山の日」に感謝を込めて。当社は「山」とともに歩み続けます。

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