平成26年8月19日(火)「森林の仕事体験ツアー」を開催しました。参加したのは当社森林事業部へ就職を希望する高校3年生5名で、体験を通して森林事業部の仕事を身近に感じ、より理解してもらうとともに、当社の企業理念である「地球環境の保護と住環境の充実を目指して」森林を守り活用していく必要性を感じてもらうことが目的です。
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体験の舞台となったのは由利本荘市岩城の約3ヘクタール国有林です。ここでは現在森林事業部社員5名による伐期を迎えた杉の木の伐採作業が行われており、切り出した木は合板や製材などの原木となります。

渡辺専務取締役による挨拶。

伐採作業の概要と見学にあたっての注意点を
説明しました。

木で橋を作って重機を往来させています。

今回のツアーでは立木の伐倒、伐倒した木の枝打ちと切断、積み込み作業を見学しました。チェーンソーによる立ち木の伐倒作業や、伐倒した木を切断し積み込みまでできるハーベスタと呼ばれる重機の作業を間近で見た高校生は、その迫力や技術力に終始圧倒されている様子でした。

で三角の切り込みを入れます。

楔(くさび)を打ち込んで倒します。

大きな音が静かな森林に響き渡ります。

機械で枝打ちを行い切断します。

機械に積み込みます。

ハーベスタの作業を見学。




重機が毎日活躍しています。
一連の作業を見学した後下山し、切り出した木を積み上げるグラップルの操縦を体験しました。生徒たちからは手足を同時に使って操縦することや木の真ん中を狙って掴むことなどが難しいという感想が聞かれましたが、社員の丁寧なアドバイスにより積み上げることができました。

操縦します。

相澤リーダー。


昼食時には板垣本部長より森林事業部の概要や林業に関わる資格取得になどについて説明をしました。また生徒たちからは森林事業部の業務内容や仕事に対する心構え、冬場の作業などについて質問があり森林事業に対する熱意を感じました。


今回参加してくれた生徒の皆さんの感想をご紹介します。
近江拡哉さん(金足農業高校3年)
普段は立ち入れない場所に入ることができ、そこで勉強する事ができた上機械にも触らせてもらえたことはとても良い経験になりました。実際に機械を動かしてみて操作が複雑だと感じましたが、手慣れている現場の人たちのすごさがよくわかりました。先月の秋田プライウッド会社見学の際に、森林事業部紹介DVDを見て林業に興味を持ち、自分もやってみたいと思いました。秋田プライウッドに入社していち早く仕事に慣れ、たくさん勉強して先輩に追いつきたいです。
持主涼介さん(金足農業高校3年)
以前学校に来た林業講師のお話で林業に興味を持つようになり、良い機会だと思い参加しました。知らなかったことを楽しく学ぶことができたので参加して本当によかったと思います。チェーンソーで実際に木を切るシーンは迫力があり感動しました。普段できないような体験ができて就職に対する気持ちが高まりました。将来は、後輩の見本となるようなしっかりとした社会人になりたいです。
佐々木浩介さん(大曲農業高校3年)
高校の選択科目で林業を学んでいるので、今回のツアーに参加しました。今回は特に機械操作の難しさや楽しさを実際に体験することができました。またチームで伐採作業を進めているところを目の当たりにして、他人から必要とされる人間であることが社会人として大切だと感じました。目標とする林業に携わることができるよう残りの高校生活を頑張りたいです。
菊地魁斗さん(男鹿工業高校3年)
先輩が秋田プライウッド向浜工場で勤務していることがきっかけで今回のツアーに参加しました。実際に作業を目の前にしたり機械を動かしたりしましたが、体力勝負だということを強く感じました。たくさんの資格や技術を持つことが必要になると思いますが、林業には興味がありますので、仕事としてやってみたいと感じました。

現在私たちが切り出している木の樹齢はおよそ60年という伐期を迎えており、先人たちの植林活動のおかげで原材料として使うことができています。未来のために森林を守り育てていくことは現代の私たちの使命です。しかしながら林業従事者は高齢化が進んでおり、次の世代へ引き継ぐ人材が年々減ってきているのが現状です。
次代を担う生徒たちにとって、今回の体験ツアーは森林の仕事の楽しさや厳しさ、その大切さを感じられるものだったと思います。
秋田プライウッドは「植える」→「育てる」→「収穫する」→「使う」を繰り返し実践する森林保全によって地球環境の保護に大きく貢献しながら、森林事業の振興による若い世代の秋田の定着に向け取り組んでいきます。
