当社の製造拠点である向浜工場と男鹿工場には、社員が利用できる食堂があり福利厚生の一環として運営されています。この2カ所の食堂に設置されているテーブルが古くなってきたのを機に、このたびテーブル天板のリニューアルを行いました。秋田プライウッドでは普段、合板製造の原料として針葉樹が使われていますが、今回は当社の森林事業部が山から実際に伐り出してきた広葉樹を使用して合板を製造し、食堂テーブルの天板として活用しました。完成したテーブルの真新しく温かい色合いは、社員の大切な休憩のひとときとなる空間を演出しています。

天板リニューアルに使用されたのは、「ナラ・ケヤキ・サワグルミ・サクラ」の広葉樹4種で製造した合板と、「スギ」で製造した合板、合計5種類です。一口に広葉樹と言っても、比較的真っすぐなものもあれば、曲がりのあるものもあり、太さも異なります。針葉樹に比べて硬い広葉樹を加工するために、製造工程でさまざまな工夫をしながら仕上げていきました。




完成したテーブルはそれぞれ色や風合いが異なり、特徴があります。ケヤキはきれいな木目があり明るい印象がある一方でナラ・サワグルミ・サクラは木目が目立たず落ち着いた印象となっています。テーブルのバリエーションが豊かになったことで、社員一人ひとりの色の好みやその日の気分に合わせて座る席を選ぶことが可能となりました。






現在のコロナ禍にあって、当社の食堂では徹底した感染症対策をとっています。4人掛けのテーブルに座ることができる人数を2名に半減し、座る場所もお互いに斜めになるように座り、なおかつテーブルの真ん中にはアクリル板の仕切りを設置しています。テーブル自体の数も以前の半分程度に減少させ、テーブルとテーブルの間にも十分なスペースを設けて対策を講じ、安心して食事を取ることができるように工夫しています。
社員に気持ちよく働いてもらうため、また、社員が能力を存分に発揮して働くことができるようにするためにも、社員一人ひとりが適度な休憩をとって英気を養うことは大切なことです。新しく生まれ変わった食堂で休息をとることで社員のモチベーションが高まり、安全でミスの無い、生産性の高い仕事ぶりにつながることを期待しています。



当社では木材自給率50%の実現を目指して、あらゆるところに(A)、国産材(K)、合板(G)を利用する「AKG50作戦」を展開しています。今回の食堂のテーブルリニューアルも「AKG50作戦」の一環で、国産材合板の利用の新たな可能性を広げる取り組みとなりました。これからも社員一丸となり、『植える、育てる、収穫する、上手に使う。そしてまた植える』という永遠の緑の循環を守り、国産材合板の積極的な利用によって日本の森林の再生を図り、地域への貢献を果たすことができるよう努めてまいります。