秋田県は県内の木造・木質化のモデルとなる優れた建築物を表彰し、建築関係者や県民に広く紹介し、啓発するため「ウッドファーストあきた木造・木質化建築賞」を開催しています。秋田県産材の需要拡大のために2020(令和2)年度に創設された公募型の賞で、施主・設計者・施工者の三者を連名で表彰しています。5回目を迎えた今回、秋田プライウッドはリノベーション部門の最優秀賞を受賞することができました。

金田部長、村上森林技監、齋藤室長、阿部社長(写真左より)
2024年12月25日、各部門の受賞者の皆様とともに当社は秋田県農林水産部村上幸一郎森林技監から表彰状を贈呈されました。秋田県JAビル(秋田市)で行われた表彰式には施主である当社の齋藤英和取締役事業推進室長と金田憲明取締役総務経理部長、設計者であるセイホクホーム株式会社阿部秀己代表取締役社長が出席しました。
ウッドファーストあきた木造・木質化建築賞は県産材の需要拡大をさらに推進するため、木材利用により付加価値が創出された木造・木質化のモデルとなる優れた建築物を選出・表彰するとともに、県民や建築関係者に向けて広く紹介し、普及啓発を図ることを目的としています。
同賞では木造A部門(延床面積が500㎡超)、木造B部門(延床面積が500㎡以下)、木質化部門、リノベーション部門、屋外空間部門の各部門で募集され、木材(特に県産材)の特徴や良さを活かした効果的な使用がされているか、新規性、意匠性、環境への配慮、モデル性などが審査のポイントとなっています。
当社は木材を利用して既存の施設をこれまでとは違う用途へ変更するリノベーション部門に、「秋田プライウッド旧社員寮 木質化リノベーション(施主:秋田プライウッド 株式会社、設計者:セイホクホーム 株式会社、施工者:株式会社 財産コンサルティング)」として応募したところ、自社の木材製品や技術を用いてリノベーションしショールーム化、知名度の高い企業の取組として模範となること、従来からの構造部材に加え、内装や家具部材として合板の新たな木材需要を開拓する取組である点などを評価していただきました。



建築賞の表彰式の後には、秋田県内で専門学校・短期大学・大学で建築を学ぶ学生を対象とする「木材利用提案コンクール」の表彰式も行われ、「夢広がる木の空間の創造」をテーマに応募があった作品が表彰されました。
同コンクールは木材を利用した非住宅建築物や、木材を利用してこれからの社会で必要と考えられる空間づくりにつながるアイデアを提案するもので、今回応募のあった作品は木材利用の推進や地域材の活用、森林資源の循環利用を念頭に置いた設計が多く、若い世代からも木材の利活用に対する高い意識を感じることができました。





国が推進している「グリーン成長」は、森林を適正に管理して林業・木材作業の持続性を高めながら成長発展させることで、豊かな社会経済の実現や2050カーボンニュートラルを目指しています。グリーン成長の一つである都市部や非住宅建築物の木造・木質化によって炭素の長期貯蔵が可能となり、新たな木材需要を得られます。
今回の木質化リノベーションはまさに「合板の新たな活用方法」による非住宅分野への木材利用の拡大を図り、需要を掘り起こすものです。当社は森林資源の適正な管理・利用を通じて林業・木材産業の成長、木材利用の推進に今後も努めて参ります。
