木を使うことによって様々な社会課題を解決するモノ・コトを表彰する「ウッドデザイン賞(主催:一般社団法人日本ウッドデザイン協会)」において、秋田プライウッドの「秋田プライウッド旧社員寮木質化リノベーション」がソーシャルデザイン部門で「ウッドデザイン賞2024」を受賞しました。
ウッドデザイン賞は木を使うことによって社会問題の解決を目指す活動を「ウッドデザイン」と定義し、木の良さや価値をデザインの力で再構築することを目的として、優れた建築・空間や製品、活動や仕組み、研究等を評価・表彰する顕彰制度で、節目の10回目を迎えた今回は優秀作品226点が選出されました。

「ウッドデザイン賞2024」は、2024年6月20日から7月31日まで作品が募集され前年を上回る応募総数366点が集まり、「建築・空間分野」126点、「技術・建材分野」23点、「プロダクツ分野」47点、「コミュニケーション分野」27点、「調査・研究分野」3点の受賞作品226点が決定しました。
当社の向浜工場厚生棟(RC造:3階建て)の木質化リノベーションは「秋田プライウッド旧社員寮木質化リノベーション」として、当社の他、セイホクホーム(宮城県)、財産コンサルティング、秋田公立美術大学、萩原製作所(秋田県)の5つの企業と大学で構成された団体で応募。木を活かして森林・林業や地域・社会の持続性を向上させているものを対象とする「建築・空間分野」の「ソーシャルデザイン部門」で受賞しました。

「ソーシャルデザイン部門」では、持続可能な森林管理、地域経済の活性化や価値の還元に寄与する木材利用、木材利用の高付加価値化に寄与する建築・空間、技術、木製品、取組、研究、などの評価ポイントがあります。
当社向浜工場の厚生棟のミーティングルームや会議室に合板の「木口の積層面」を「魅せる」ことでデザイン性を高めた壁面を採用し、これまでは建物の「構造用」として使用することの多かった合板に意匠性を付加しました。また、階段の踏板(ステップ)には36㎜厚の「CLT」を施し中板部分の木口の年輪が揃って見えるよう木製家具を意識した仕上がりとしたほか、合板の製造過程で発生する端材を余すことなく活用して製作した「究極のカーボンストックテーブル」等、秋田公立美術大学の今中教授によりデザインされ、萩原製作所によって手掛けられたオーダーメイド品も配置しています。
今回の木質化リノベーションは、合板に新たな付加価値化を加えて新たなデザインを建築や空間、技術、木製品に具現化、合板の新たな利用可能性を提案し木材需要の開拓に努め林業・木材産業の成長化につながればと考えています。






2024年12月4日(水)から6日(金)の3日間にわたり東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された、環境に配慮した技術・製品・サービスが集結する「エコプロ2024」。その中の「森と木で拓くSDGsゾーン~森と木のある暮らしの提案~」において、ウッドデザイン賞2024の「農林水産大臣賞」「経済産業大臣賞」「国土交通大臣賞」「環境大臣賞」の最優秀賞4作品や優秀賞(林野庁長官賞)、奨励賞(審査委員長賞)をはじめ、本年度の上位賞合計31点が展示されました。
SDGsやカーボンニュートラルへの取り組みの必要性が高まっている中で、「ウッドデザイン賞」受賞作品の展示を通して、森林や木材の利活用の拡大が欠かせないことを来場者にPRされました。

浦河フレンド森のようちえん

自然へのホスピタリティーと森の中の工場


2050年カーボンニュートラルの実現、SDGsの達成を目指す中、森林資源の循環利用による二酸化炭素の吸収効果、非住宅建築物の木造・木質化による長期の炭素貯蔵効果など、森林や木材の利活用の必要性や存在感がますます高まっています。
当社は「ウッドデザイン賞2024」受賞を機に「持続可能な木材利用の推進」「持続可能な社会の実現」のため、合板の新たな活用方法をさらに追求して参ります。
