平成26年、当社は秋田県横手市に約200haの森林「アキプラの森 横手」を取得しました。これは当社が行う森林環境事業のひとつで、原木の素材生産から国産材合板の製造までを一貫して手がける当社ならではの持続可能な森林経営を実践します。

「アキプラの森 横手」の大きな特徴は、主な樹種が秋田杉とブナの2種類で構成されている混交林であることです。杉の木は古来より人間とのつながりが強く、縄文時代から住宅や家具など多くの物に利用されてきました。一方で、ブナは高い保水力のため乾燥させるのに時間が掛かり、歪みが出やすいなどの理由から木材としては敬遠されていましたが、明治時代以降、乾燥・加工技術の発達によって家具やフローリング材として利用されるようになり、木材としての利用価値が高まりました。当社の製品の中では、秋田プライウッドフロアーに使用しているビーチ材の原料がブナの仲間です。


ブナ林は、その複雑な根によって土壌の団粒構造が多くなるため、雨水を土壌中に蓄える能力も大きくなっています。そのため、ブナ林の土壌は豊かになり多様な植物が生育しやすくなるなど森の豊かさを象徴する木でもあります。また、大小さまざまな木々を生育する事で保水力はさらに高まり、洪水・渇水を防ぐほか、天然のフィルターで浄化した美味しい水を私たちに届けてくれます。


しかし、植物の多様性が高まるとはいえ、森林を放っておくと大きな木々だけが日光を浴び、小さな木や下草の生育が阻害されてしまいます。長く放っておくほど森林は荒れ、保水力も弱まり、地滑りや渇水の恐れが高まります。当社では計画的に下刈りや間伐を実施し、森林保全に努めるとともに、動植物の生態系を守る恵み豊かな森を目指します。
横手市は、稲作を中心として果樹栽培や畜産も盛んな県内有数の複合農業地帯です。「アキプラの森 横手」の周囲にも多くの田畑が広がり、自然と共生する人々の生活が見られます。当社が適切な管理を行い森の恵みを守ることは、地域の人々の充実した生活にもつながります。

「アキプラの森 横手」のブナ林は、以前に管理されていた方が森林環境と水資源を守るために植樹されました。当社はその想いを引き継ぎ、より豊かで安全な森林環境を形成するとともに、地球環境の保護に貢献してまいります。
「アキプラの森 横手」の特集ページでは、現地の動植物を撮影した画像ギャラリーや壁紙画像を無料で配布しております。どうぞお気軽にご利用ください。
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