8月11日は山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する「山の日」です。森林資源を活用して事業を展開する当社は「山の日」を迎えるにあたり山がもたらす恵みを再確認し、山に対する感謝を表す一日となります。

「森林県」として知られる秋田県においては、50年生を超えた木々から構成される森林が増加していて本格的な利用期を迎えています。秋田県では「あきた未来へつなぐ造林運動」として、令和7(2025)年度に再造林率50%を目指す「再造林550運動」を展開しています。
このような中、当社は2024年3月にそれまで森林環境事業を運営してきた当社森林事業部を分離独立させ、「エーピーフォーレ株式会社」を発足させ事業を開始しました。現状では秋田県内の再造林率が約3割にとどまっていますが、利用期を迎えた森林の主伐と再造林をセットで推進し、森林資源の適切な循環利用と持続可能な森林経営を行いながら再造林率の向上に向けて役割を果たして参ります。





持続可能な森林経営を通じて木材を生産・利用していくことは、カーボンニュートラルと循環経済の実現に大きく貢献します。2023年5月に開催されたG7広島サミットで採択された成果文書には「持続可能な森林経営と木材利用の促進」が初めて明記されました。国内はもちろん国際社会においても木材利用を促進していこうとする流れが顕著となっています。
木材利用をさらに推進するため、当社では向浜工場の厚生棟(RC造:3階建て)の木質化リノベーション事業を実施、2024年4月に完了しました。壁や床などの内装を合板やフローリング、秋田杉集成材の柱や梁、CLTやLVL、さらには合板の製造工程から出る剥き芯まで、当社をはじめセイホクグループ各社の製品をふんだんに使用して木質化を実現。合板をはじめとした木製品の新たな活用方法を見つけ出せるよう【ショールーム】の機能を持たせ、新たな需要の創造を目指しています。





初期の秋田藩を支えた家老の渋江内膳政光は「国の宝は山なり 然れども伐り尽くす時は用に立たず 尽きざる以前に備えを立つべし 山の衰えは即ち国の衰えなり」として、秋田杉の保護と育成に尽力しました。国産材の利用促進は林業・木材産業を成長させ、地球温暖化防止に貢献することができます。
これからも山への畏敬の念を抱きながら感謝の想いを持ち続けて、持続可能な森林経営と木材利用を促進して地球環境の保護、林業・木材産業の発展に貢献してまいります。
