国産材利用700万㎥達成に向けて~日合連「令和7年度通常総会」開催~

 当社社長の井上篤博が会長を務める日本合板工業組合連合会(日合連)の「令和7年度通常総会」が2025年5月13日、ホテルルポール麹町(東京都千代田区)を会場に開催され、林野庁からのご来賓も賜り、令和6年度事業報告及び決算報告、令和7年度事業計画及び予算案などが審議され可決されました。

 総会で井上会長は国産合板の需要拡大に向けて「超厚合板・CLP(Cross Layered Plywood)」の製品開発・JAS規格化を進め、「森林・林業基本計画」で示される合板用材の国産材利用量の年間700万㎥の目標達成を目指すとともに、「合板の日」記念式典の開催、合板に関する講習会やセミナー等の実施、各種展示会への出展を行うこと、合板用原木の持続的・安定的な確保に向け早生樹種などの活用のための研究・普及に取り組んでいく等を表明しました。
 この他、国際競争力の強化に向けた検査試験機関での構造用合板の強度試験等の実施、日本・インドネシア・マレーシア三国合板合同会議への参加、また環境問題への積極的取り組みとして国産合板の合法証明を通じた違法伐採対策の推進、既存利用に配慮した木質バイオマスの発電利用の推進など今年度の事業計画が確認されました。

総会で挨拶する井上会長

 当社では国産材利用700万㎥の目標達成のため、「GO(合板)!700!」をキャッチフレーズとして、様々なイベントなどへの合板・素材の提供やコラボレーションを行っています。各種展示会において力作を展示するボードとして合板を使用したり、合板製造の過程で発生する端材やむき芯を作品の一部として利用したりと活用していただいています。
 合板を規格サイズにするためにカットされた後の、通常は燃料となる切れ端を並び揃えて天板としたテーブルは「究極のカーボンストック」をコンセプトとして「The carbon stock table」と名付けられ、秋田公立美術大学ものづくりデザイン専攻の今中隆介教授とのコラボレーションによって誕生しました。「究極のカーボンストック」シリーズはミニテーブルやキャビネットなどもラインナップされており、木材資源を無駄なく活用する製品としてはもちろん、合板の積層面を「魅せる」ことでデザイン性のある製品としても展開されています。国産合板の需要拡大に向けてこれからも合板の新たな活用方法を追求していきます。

工作スペース「ソウゾウカンラボ」に端材やむき芯を提供
障がいのある方々の展覧会「あきたアート はだしのこころ」に合板やむき芯を提供
県内アーティストの展示などが勢揃いした「あきた まちのえき」にむき芯を提供
壁面材、化粧窓が合板で作成された「遊具 ナマハゲパイレーツ」
炭素貯蔵力の最大化を図ったテーブル「The carbon stock table」
側板を無節の美しい合板とした可動式キャビネット
応接室で活用できるサイズ感とデザイン性のミニテーブルとキャビネット

 今日、カーボンニュートラルや脱炭素社会の実現を目指す中で、当社の国産材合板をはじめとする伐採木材製品「HWP(Harvested Wood Products)」の持つ炭素貯蔵力を最大限に生かすことや木材のカスケード利用の推進、住宅・非住宅建築物の木造木質化が求められています。
 当社はこれからも合板を活用する様々な機会を創出しながら、建物内の木質化や木材利用の拡大を推進して参ります。

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