2026年3月27日、当社は秋田県内の建築物における秋田県産材合板の積極的な活用や木造技術者の育成、再造林の推進等に取り組むことを目的に一般社団法人秋田県建築士事務所協会、秋田県と「秋田県産材の利用拡大に関する建築物木材利用促進協定」を締結しました。
締結式は当社向浜工場厚生棟3階大会議室で行われ、秋田県建築士事務所協会、秋田県、当社の関係者、報道各社が出席のもと、村田良太秋田県建築士事務所協会会長、鈴木健太秋田県知事、井上篤博代表取締役社長が協定書に署名し三者の協定が結ばれました。

協定の内容は、秋田県建築士事務所協会が加盟する建築士事務所に対し、設計・施工に秋田県産材合板を積極的に取り入れるよう働きかけ、木造建築物の設計と施工に関わる技術者の育成及び技術支援、秋田県産材合板を利用する意義やメリットに関する情報発信などに取り組みます。これらの取り組みを通じて秋田県建築士事務所協会は、環境負荷が極めて小さい秋田県産材を主な原材料とする秋田県産材合板を積極的に活用することで、2050年ネットゼロの実現と今後求められる建築物LCA(ライフサイクルアセスメント)の推進等に貢献していきます。
当社は、協会に加盟する建築士事務所が設計・施工する建築物に対し、環境負荷を最小限に抑えた秋田県産材合板を安定的に供給し、秋田スギコンテナ苗の供給量拡大や「あきた未来へつなぐ再造林基金」への支援、建築士事務所や住宅建設業界等を対象とした合板工場見学会の開催などに取り組みます。
秋田県は、県が整備する公共建築物における秋田県産材合板の積極的な利用、活用できる国や県の支援制度や木材利用に関する技術的助言、秋田県内の木造・木質化のモデルとなる優れた建築物の表彰などの支援を行います。
多くの関係者、報道各社の参集のもと締結式を挙行
木工旋盤を用いて削り出して作られた秋田杉のボールペンで署名
合板積層面にレーザー彫刻で名入れしたネームプレート
合板9mm厚で作られた締結書ファイル
12mm厚合板で作られたロゴ入りバックボードは、枠と縁に合板の積層面を使用 協定書への署名の後、3名による挨拶に移りました。初めに鈴木知事が「これまで県民全体で他の素材に優先して木材を活用する体制を整えながら木材の利用拡大に努めてきた。現在では一般住宅以外の「非住宅」の分野でも木材の利用が進んでいる。今回の協定締結を契機に、この流れが県内全域に波及してオフィスビルやマンションなど中高層建築物の木造化が進むことを期待している」と述べました。
続いて村田会長は「秋田県内の森林で伐採された木材が県内で加工され、それが県内の建築物に使用されるという【地産地消】の動きが、この締結により一層進むのではないか。鉄骨類や鉄筋コンクリートに比べて環境負荷が極めて小さい「秋田県産の木材」を積極的に活用することで温室効果ガスの削減を進めながら県内の林業・木材産業の発展にも寄与することは今までに無いことである。何が起こるか見通せない今日、この協定締結が将来の秋田県における木材供給のセーフティーネットとして機能することを願っている」と表しました。
最後に井上社長が「戦後の拡大造林政策の下で植林された人工林が、現在では伐採適齢期を迎え十分に活用できるところまで育ったものの、日本の木材自給率は4割強に留まっている。秋田のスギを使って、秋田からいかに木材自給率を高めていくかに全力をあげて頑張っていきたい。住宅需要の減少が見込まれる中、店舗やオフィスの内装に木を多用し木質化することで二酸化炭素の排出を抑制でき、【都市に森】を増やすという価値を届けることができる。そのために建築士事務所協会や秋田県の皆様のご協力を仰ぎながら当社の合板や秋田県産材を使った製品を活用していただくことが必要。当社は全力をあげて秋田県の森林資源を有効活用して良い製品をお届けしたい」と今後に向けた決意を新たにしました。
中高層建築物の木造化が進むことへの期待を述べた鈴木知事
木材供給のセーフティネットとして機能に期待すると述べた村田会長
秋田県の森林資源を活用して良い製品を作り続けていくと述べた井上社長 締結式を終えた後はバス2台をチャーターして関係者や報道各社向けの施設見学を実施。原木の貯木場を通過する際に秋田県産材が搬入される量を説明し、エーピーフォーレが収穫した原木の荷下ろし作業を車内から見ていただきながら通過し、第二工場入口で降車しました。
原木を薄くむいて単板にするロータリーレースでは、原木のサイズに合わせて無駄なく単板として活用できること、端材もバイオマス発電でエネルギーとして利用できること、むき終わった「むき芯」の活用方法など説明して、50年以上育ってきた木を余すことなく大切に利用していることを伝えました。
単板を乾燥させる工程では、板に含まれる水分量の測定や板面の選別を行い、安心が担保できる強い合板を作っていることを説明。単板の貼り合わせやプレスの工程、製品検査等、ポイントを説明しながら全体像をご理解いただきました。















育苗施設(コンテナ苗)においては成長の早いエリートツリーや少花粉スギ、雪害抵抗スギなどの樹種の生育状況を説明。2019年のスタート時点5万本だった種苗本数が今年の生産目標30万本に至った事業の経過を説明しました。育苗ハウス内では毎年4月に本格化するコンテナ苗の播種作業について、当社の森林環境事業を担うエーピーフォーレの社員による作業をご紹介し、当社の事業へ理解をいただきました。






当社は今後、本協定に基づき、県産材の利用促進、秋田県産材合板の安定的な供給、非住宅建築物の木造・木質化をさらに推進して参ります。「植える、育てる、収穫する、上手に使う。そしてまた植える」という「永遠の緑の循環」を守り、地球環境の保護と住環境の充実を目指し、無限に広がる国産材合板の多様な活用方法の提案を通じて、脱炭素社会の実現に貢献して参ります。