ホッキョクグマ「モモ」の出産準備に木材チップをプレゼント!

 秋田県男鹿市にある男鹿水族館GAOのメスのホッキョクグマ「モモ」は現在、妊娠している可能性があることがわかっています。このため「産室」に木材チップを敷き詰めて安心して出産してもらえるよう、2025年10月8日、当社男鹿工場から木材チップをプレゼントしました。2012年にホッキョクグマの「クルミ」に木材チップをプレゼントしたことをきっかけに「産室」には当社の木材チップが活用されています。

 今年の1月から同居をはじめたホッキョクグマの豪太とモモはこれまでに繁殖行動が確認されています。ホッキョクグマは妊娠を確認することが非常に難しく、繁殖行動が見られた際には、妊娠を想定して産室の準備が進められることになっています。
 妊娠していればモモにとっては初の出産となることから、期待を込めて男鹿水族館GAOの飼育スタッフと当社男鹿工場の社員がいっしょに木材チップの袋詰め作業を行いました。

出産が期待されるモモ
※男鹿水族館GAO提供

 野生のホッキョクグマは出産を迎えると雪に穴を掘り、暗く静かな穴の中で籠りきりとなって出産・子育てをします。男鹿水族館では雪の代わりに木材チップを大量に敷き詰めて自然下と似た状況で巣穴が作れるように産室づくりを行います。木材チップはカビ、ダニなどの発生や繁殖の抑制や、消臭、リラックス効果が期待できることから、安心して出産・子育てできる環境整備に貢献しています。

木材チップが敷き詰められた産室内の写真
※男鹿水族館GAO提供
木材チップで作られた産室を紹介するパネル
※男鹿水族館GAO提供

 ホッキョクグマは気候変動に影響を顕著に受けて絶滅の危機に瀕している生物で、地球温暖化による海氷の減少で主な食料であるアザラシの個体数減少なども影響しています。ホッキョクグマの危機的状況を受けて日本国内の動物園では繁殖が進められており、飼育下でのホッキョクグマの自然繁殖の事例は僅かながらも男鹿水族館では2012年のクルミ、2020年のユキと2つの貴重な成功事例があり、当社の木材チップが敷かれた産室で出産、子育てが実現しました。
 当社は『植える、育てる、収穫する、上手に使う。そしてまた植える』という永遠の緑の循環を守りながら、木材利用の拡大による森林資源の循環をさらに進め、人間と動物たちが安心して住める自然環境の保護や持続可能な社会の実現に貢献して参ります。

モモ妊娠想定し準備 GAO、出産11〜1月か
(秋田魁新報 2025年10月29日掲載)

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