見学先の経営陣や管理職の社員から「秋田で働くことの意義」「秋田の企業の魅力」等についての講話を聞き将来の進路への意識を高めるとともに、社員から具体的な仕事内容の説明を聞くことによって企業や業種についての理解を深める、令和7年度「あきたの企業魅力発見ラーニング事業(主催:秋田県あきた未来創造部移住・定住促進課)」が2025年10月30日、当社向浜工場で行われました。
秋田県立大曲農業高等学校園芸科学科1年生29名が合板メーカーである当社の事業内容を知ることを通じて、社会との関わりや地域への貢献について理解を深めてもらえる機会となりました。

工場見学前の講話のはじめに合板の構造や強さを理解してもらうため、3枚の単板(30cm四方)の折り曲げ体験を行いました。3枚のうち真ん中の単板の向きを90度変えると折り曲げにくくなり強度が増すことを実感した生徒たちは、驚きの表情を見せながら合板の構造や強さを理解するとともに、住宅などに使用され建物を頑丈にする合板の役割を学んでいました。

「木を伐って、使って、植えて、また使う」という森林資源の循環利用によって二酸化炭素の吸収を促進させることが地球温暖化の防止に貢献できることを説明し、事業を通じて取り組んでいる「緑の循環」の重要性を説きました。合板事業によって秋田の地で地球環境の保護に取り組んでいることを示して、秋田にはどのような会社があるのか、実際に働いている人たちはどういう志をもって仕事をしているのか等について知って欲しい、と生徒たちに伝えました。




工場見学は3グループに分かれて各グループに当社社員が一人ずつ付き、各工程の説明をしながら行われました。第二工場の原木置き場からスタートした生徒たちは、初めて見る大量の原木を前に驚きの表情を見せながら説明に耳を傾けていました。工場内では丸太が「かつら剥き」されて単板になるロータリーレース、合板の含水率を下げるドライヤー、合板を圧着させるホットプレスなど機械の種類の多さと規模の大きさを目の当たりにした生徒たち。原木が合板になるまでには様々な工程で機械と人が関わっていることを学んでいました。









育苗ハウスでは、「木を伐って、使って、植えて、また使う」森林資源の循環利用の「植える」について、コンテナ苗や今年4月に播種(種まき)した成長の早いエリートツリーの苗木を使い説明を行いました。今年4月に25万本分の播種を行い順調に増産していることや、エリートツリーのほか雪害抵抗性スギ、少花粉スギなどスギにも様々な種類があることを紹介し育苗事業による「緑の循環」の今後さらなる拡充の取り組みを伝えました。



合板工場や育苗ハウスから戻った生徒からの質疑応答では「人口減少の中で毎年の採用人数は?」「工場内の作業工程で大事なことは?」「どんなことに誇りを持って仕事をしているか」などの質問が出されました。生徒たちからの真剣な質問に1つ1つ答えることで、当社のことをより理解してくれるよう務めました。




高校1年生は将来の進路について様々な可能性を模索し検討できる時期です。今回の見学が「秋田で働くことの意義」「秋田の企業の魅力」を身近に考える機会となり、秋田で働くことへの具体性を帯びるきっかけとなれば秋田で操業する企業として大きな喜びです。
当社はこれからも森林資源の循環活用と国産材合板の利用拡大を図ることにより、地球環境の保護に貢献しながら、秋田で働くことの良さを発信して若者の県内定着のため貢献して参ります。
