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「山の日」に山を思い、山の恩恵に感謝

 今年2020年の「山の日」は8月10日です。「山の日」は「山に親しむ機会を得て、山の恩恵に感謝する」ことを目的として、2016年から国民の祝日となりました。初期の秋田藩を支えた家老の渋江内膳政光(しぶえないぜんまさみつ)は、「国の宝は山なり、(中略)山の衰えはすなわち国の衰えなり」として、秋田杉の保護と育成に尽力しました。
 当社が業務を行う上で、山は欠くことのできない重要な場所です。山に畏敬の念を抱き、森林の恵みに感謝し、その恵みである木を活用し合板を産み出しています。

社有林「アキプラの森 鳥海」

 現在、日本の森林は利用期を迎えており、「伐って、使って、植える」という森林資源の循環利用を進めることが重要となっています。
 また、国連において持続可能な開発目標【SDGs】が採択され、世界の国々で目標達成に向けた取り組みが進められている中で、環境にやさしい素材としての木材が注目されています。日本でも森林、林業、木材産業のみならず建築者の施主など需要者側にも木材利用の意識が高まっています。林野庁では2019年2月から「ウッド・チェンジ・ネットワーク」を開催し、民間分野での木材利用を広げていく新たな取り組みを進めています。このような気運の高まりから各地で中高層建築物の木造化・木質化に向けた動きが活発になっています。
 当社の合板をはじめとした木質建材を建築物にたくさん利用することは、多くの炭素を長い期間固定することができるため、大気中の二酸化炭素の濃度上昇を抑制することにつながります。建築物の木造化・木質化は地球温暖化防止に大きく貢献します。

持続可能な開発目標【SDGs】世界を変えるための17の目標




 

 一方で人口減少、少子高齢化が急速に進む中、林業においては担い手の減少による林業労働力の不足や手つかずの森林の増加などの問題が表面化しています。
 この状況を変え林業の成長産業化を図るため、スマート林業を活用した「林業イノベーション」の取り組みが進められています。森林情報のデジタル化や林業機械の自動化、コンテナ苗生産など造林技術の導入などが取り組まれています。
 当社では2012年に森林事業部を創設し、高性能林業機械の導入による原木の素材生産や森林整備などの森林環境事業をスタートさせました。2019年からは育苗事業としてコンテナ苗の生産を開始し、原木および苗木の生産から合板製造まで一貫したビジネスモデルのさらなる強化を図っています。『植える→育てる→収穫する→上手に使う』の循環によって付加価値をもたらし、成長できる産業としての林業を目指しています。





 

 山からの恵みである木は東京オリンピック・パラリンピック競技大会でも活用されています。東京大会では、国産木材を使用して選手村ビレッジプラザが建築されました。大会で使われた木材をレガシーとして各地で活用するプロジェクト「日本の木材活用リレー〜みんなで作る選手村ビレッジプラザ〜」が立ち上げられ、このプロジェクトによってオールジャパンで大会を盛り上げ、環境負荷を低減し、持続可能性の実現を目指しています。
 オリンピックという世界最大のイベントで使われる施設の一部に使われる合板を提供できることは、あらゆるところに(A)国産材(K)合板(G)を利用する「AKG50作戦」を展開する当社にとって、大きな意味を持っています。国内最大の合板メーカーとして、日頃から厳しい品質基準で製造する合板を選手村ビレッジプラザに提供することができました。



 

 山の日は山に対して日頃から感謝の心を表し、山での作業の安全を誓う日です。さらに、山との繋がりや山が大切な財産であることを再認識する機会でもあります。
 これからも山の恵みである合板を安定的に提供することで国産材の活用を推進し、日本の森林の再生と地域の活性化に貢献してまいります。

■関連リンク
 ・2020.06.20 合板は環境にやさしい。6月は環境月間です
 ・2019.11.15 11月3日は「合板の日」 日本で最初に合板が製造された日です
 ・2019.10.28 オリンピック施設に県産杉合板を提供!
 ・森林環境事業

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