「なまはげ柴灯まつり」開催 神の使いが目の前に

 数ある秋田の冬の行事を代表する伝統行事「なまはげ柴灯(せど)まつり」が2025年2月7日から9日まで3日間にわたり開催されました。今年は3日間で国内外から5,000人近い来場者が真山神社を訪れ、柴灯火の明かりの中、目の前で雄叫びを上げる神の使い「なまはげ」の勇壮な姿に魅了されました。

 62回目を迎える「なまはげ柴灯まつり」は真山神社で行われている神事「柴灯祭(さいとうさい)」と民俗行事「なまはげ」を組み合わせた冬の観光行事で、関係者やボランティア、地元企業など地域の多くの方々の協力によって開催されています。2018年に「男鹿のナマハゲ」としてユネスコ無形文化遺産に登録されて以来、注目度がさらに高まり会場に多くの外国人観光客が「なまはげ」の神秘的な姿を見ようと詰めかけています。
 当社は世界に誇れる「なまはげ」行事をより多くの方々に体験してもらい、行事を未来へ継承していくため、今年も「なまはげ柴灯まつり」開催を支援しました。

来場者を出迎える仁王門
社殿へ続く石段脇に並ぶ支援企業名が入ったのぼり旗
まつりを支援する企業名が記された案内看板
立見観覧席に掲示された当社の地域への取り組みを紹介する看板

 当社は男鹿で操業する企業として「なまはげ柴灯まつり」などの行事・イベント開催の支援を行い、男鹿工場では「潮風ギャラリー」で市内の小・中学校が描いた絵画や地域の防犯意識の向上を高める標語の展示をするとともに、清掃ボランティア活動「船川港湾区域アダプト・ロード・プログラム」に参加し環境・景観の保全活動を行っています。

男鹿工場潮風ギャラリーでの絵画作品展示
男鹿地区中学校健全育成標語コンクールの入賞作品展示
船川海岸通りの美化に取り組むアダプト・ロード・プログラム
社有林「アキプラの森 男鹿」から船川地区を望む
「男鹿に活力と夢を」と男鹿日本海花火を支援
「市の記念日記念式典」で企業版ふるさと納税に対する感謝状

 伝統的な湯立て神事で海の波や荒れを鎮める「鎮釜祭(ちんかまさい)」、「湯の舞(ゆのまい)」奉納からまつりの行事が始まります。男鹿市内各地で大晦日に行われる「なまはげ行事再現」や秋田が生んだ現代舞踏家・故石井漠氏が振り付け、息子の作曲家・石井歓氏が曲を付けた「なまはげ踊り」、和太鼓となまはげを組み合わせた郷土芸能「なまはげ太鼓」の行事が続き、冷気に包まれた会場で心を熱くさせるなまはげの力強い姿を来場者は思う存分に堪能していました。

男鹿地方独特の祓い神楽を奉納する「湯の舞」
台帳を手にしたなまはげが家々で訓示を残していく「なまはげ行事再現」
家内安全、五穀豊穣を願って激しく打ち鳴らされる「なまはげ太鼓」

 まつりのクライマックスである「なまはげ下山」の前に、神(しん)の入った面を若者達が授かってなまはげと化す「なまはげ入魂」が行われます。面を付けた若者達が雄叫びを上げながら、その場で大きく足踏みをしてなまはげと化して、山へと戻っていきます。

参道入口の石段で行われる「なまはげ入魂」の儀式

 松明を持ったなまはげ達が荒々しい「ウォー!」という雄叫びとともに次々に山を降りて境内を練り歩く「なまはげ下山」で来場者は神秘的で幻想的な神の使いなまはげをあらためて強く感じた様子でした。
 「里のなまはげ乱入」では男鹿市の各地域の特色あるなまはげが境内に登場して記念撮影などを行いながら交流を深めるひと時となりました。

松明を掲げて雪山の上を進むなまはげ
雪山の闇の中から次々に降りてくる姿は勇壮で幻想的
様々な表情をしたなまはげ達とふれあうことができる貴重な時間

 2日目の「里のなまはげ乱入」には担い手不足で大みそかの行事を中断している地域の面を付けたなまはげが登場しました。人口減少が進む秋田県では伝統行事における担い手不足が課題となっていて、男鹿のなまはげ行事も無関係ではいられません。しかしながら、男鹿の人々にとってなまはげは怠け心を戒め、無病息災や山の幸・海の幸をもたらす来訪神として大切な存在であり、集落ごとで異なるお面は魅力があって集落の特色や多様性を表しています。
 当社は地域の一員として、男鹿市の大事な文化であるなまはげ行事を今後も残していくために男鹿市が目指すまちづくりに今後も尽力してまいります。

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